工場長から平社員に転落したおじさんのボヤキ
「俺の青春を返せ!」
俺は若い頃からこの工場一筋だったんだよ!入社してからというもの、文句ひとつ言わずに働き続け、30年。気づいたら工場長まで上り詰めた。周りからも「頼りになる工場長」とか言われてな、若い連中にも慕われてたと思ってたんだ。いや、思ってたんだよ…それが!
降格の知らせは唐突に
ある日、社長に呼ばれてな。「あの、〇〇君。まあ、これも会社の方針なんだけどね、来月からちょっと役職を…」だと。頭が真っ白になったよ。「いやいや、俺が工場長になってから利益も上がったし、新人も増えてるじゃないか」って抗議したけど、社長の口ぶりは変わらず、「まあ、若返りも必要だからさ」だってよ。
俺が悪いのか?若い連中に比べりゃ体力も落ちてるし、パソコンの操作だってちょっと遅いけど、それでも工場の現場を知り尽くしてるのは俺だろうが!
平社員としての初日
「おはようございま~す!」
朝礼で若い社員が元気よく挨拶する中、俺はおとなしく一番後ろの列。前は俺が先頭に立って話してたんだぞ?この屈辱。
仕事だって、前は全体を見て指示を出してたのに、今じゃベルトコンベアの隣で品物の検品だ。しかも隣の若造が、俺に「そこ、ちゃんと確認してくださいよ~」なんて言ってくる。おい、俺はお前が入社する前からここで働いてるんだぞ!…まぁ、言えないけどな。
妻の一言が胸に刺さる
家に帰れば妻が、「まぁ、こういうこともあるわよ。あなたも少しは肩の力抜けば?」とか言いやがる。いや、分かるよ。妻なりの励ましなんだろうさ。でもな、「肩の力」どころか、俺の全人生が地面にぶっ倒れてる状態なんだよ。
ボヤキながらも気づいたこと
ただな、一つだけ分かったことがある。
降格して平になって、若い連中と一緒にライン作業をしてみて初めて、彼らがどれだけ大変な仕事をしてたかを身に染みて感じたよ。前は「なんでこんな簡単なこともできないんだ」とか言ってたけど、やってみると意外に難しいんだよな、これが。
…まぁ、だからって俺が納得してるわけじゃないけどさ!
最後に一言
「いいか、若い奴らよ。お前らがやらかした時には、俺が助けてやる。その代わり、俺がボヤいてる時には焼肉ぐらい奢れよな!」
俺の愚痴は終わらねぇ!明日も頑張るぞ!